2010/12/01

タイトルなし

大変ご無沙汰しております。

相変わらず、ちっともブログを更新せず、申し訳ありません。m(_ _)m

そんなわけで、Youtube動画で沖縄の歌でもお楽しみ下さい。(^o^)

少し気が早いですが、皆さま、よいお年を♪
 


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2010/07/03

ぱてどかんぱーにゅ

前に記事を書いてから半年が経過した。街場に出るのは夜間に仕事がある日にほぼ限られ、週に0.5~1回と低調。お邪魔するお店もほぼ固定で、「サリュ」、「おたこさん」、たまに「ブラン」といった定番ラインナップを回るぐらいである。

そんな幸福だが単調なススキノ生活を送っていた私の心を鷲掴みにしてくれたのが、5月21日にオープンした「室蘭焼き鳥かんぱーにゅ」だ。昨年末に初めて訪ねた狸小路5丁目の「ビストロ・ドゥジエム・カンパーニュ(以下B2C)」の新店である。B2Cは日本向けのアレンジ(媚び)を感じさせない、フランスにある食堂そのまんまの料理や佇まいが魅力だが、もう一つ魅力を感じたのがサービスで、グラスワインを求める私に、次から次へとボトルを持ってきては開けてくれるキップのよさ、フランスを身体で理解していることから来る自信と確信に満ちた語りっぷりが気持ちよく、また新鮮に感じた。

「かんぱーにゅ」はそのときにサービスしてくれた男性、五十嵐光さんが開いたお店だ。「焼き鳥」と「ワイン」という組み合わせは異色ではあるが、これ自体は全く新しいジャンルというわけではない。札幌には私も大好きな「しろ」という名店もある。こちらは「しろ」よりずっとカジュアルだが、いわゆる「焼き鳥屋」でワインが飲めるというのとも違い、これまでのどこにもない独特の雰囲気がある。

メニューがまた潔い。焼き鳥とシャルキュトリー(パテやサラミなどの肉加工品)を二大看板に、憎々しいほど肉々しい(←言いたかっただけ)。この点でも非常に尖っている。なにせマーケットを支配しているのは、肉食を称しつつも、旬野菜をたっぷりと使ったフレンチやイタリアンを好む女子達である。そっちに擦り寄りたくなるのが人情であろう。
とはいえ「尖っている」というのは、「偏狭」とは似て非なるものである。普通の人にはまだ見えていない「よいもの/コト」がよく見えているからこそ、一見偏っているかのようなことを、楽しそうにやってのけてしまう。変な敷居も作らない。ずれているのは横ではなく前なのだ。

そんなわけで、オープンしてから4回ばかり訪問したが、毎回頼んでしまうのが「パテドカンパーニュ」。ビストロっぽいお店に行けば、どこにでもある定番中の定番だが、こちらのはほんとめちゃめちゃ美味しくて、これ目的に通ってしまうほどなのだ。
そしてワイン。行くたびに違うボトルをあれこれ出してくれて、グラスで飲ませてくれる。ブルゴーニュやボルドーも開いているが、こちらで飲みたくなるのはやはり、店主が思い入れたっぷりに語ってくれる南フランスの赤だ。フランスではそればっかり飲んでたが、日本ではあまり出てこない気がする質の良い南仏。ウマウマな赤に檄旨パテを頬張って手頃。この結合こそ「私の求めていたもの!」と叫びたくなる。サリュでイタリアの白を飲んで、かんぱーにゅで南仏の赤というパターンが、しばらく続きそうな2010年夏。

興味を持たれた方は、こちらこちらこちらこちらこちらもご参照下さい。


<<追記>>
相変わらず「かんぱーにゅ」にはまっている。最初のころはシェフとさしでフレンチや南仏ワインの話を聞くのが楽しみだったが、最近は私などよりはるかに足繁く通っている常連さんたちが、だいたい手前のカウンターに陣取っていて、自然と顔馴染みになってきた。これはこれで楽しい。料理も最近は、「パテドカンパーニュ」以外のものを食べることが多いが、どの皿にも感動がある。

「自家製サラミ」・・・太くて旨みたっぷり。
「塩豚みたいなの」・・・試作品?を一切れもらったのが絶妙な塩梅。メニューでは見たことがない。幻の一品。
「サーモンのテリーヌ」・・・分厚くねっとりしたサーモン。冷やした白と合わせて最高。
「ニース風サラダ」・・・ついに野菜も登場。旨い。
「自家製ソーセージ」・・・目の前で材料の仕込みと腸詰め作業をしていた。どんだけ長いねん、みたいな感じで次々とぶら下げられていくのを見れば、頼まずにはいられない。長大なソーセージの中には、ごろごろとした大きさのいろいろな部位が入っている。こんなの見たことない。赤のアテに最高。
「トリッパ」・・・トマトで煮たトリッパの上にのっかった葉っぱが「香菜(チャンツァイ)」というサプライズ。フレンチ・コロニアル風と言ったらいいのか、これが絶妙なのだ。
「ナスのカポナータ」・・・「カポナータ=ラタトゥイユ」と思い込んでいたので、「ドロドロしたもの」の入った一人用フライパンが出てきたときには、何かの間違いかと思った。「シチリアではナスしか使わないんですよ」と言われたって、麻婆茄子か何かにしか見えなかった。一口食べたときの衝撃と感動は、ここ最近で最高レベル。

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2010/01/09

酒・蛸・酒

年末の「借金」が1夜半分くらい(つづく)のままで残っているような気がするが、年が変わったので帳消しにすることにしよう。

1月某日。
札幌に戻ってくる。空港から戻ってきて、ヨドバシカメラに駆け込み、画面のガラスが割れていた携帯を買い換え。今月で25ヶ月目になるので、やっと6千円程の追加料金なしで買い換えできるのだ。40分ほど待ち、無事新しい携帯をゲットし、でかいリュックを背負ったまま「サリュ」に移動し、新年のご挨拶。フリットとパスタをもらう。

1月某日。
体重の増加に衝撃を受け、外食を自粛。

1月某日。
9時半すぎに菊水方面での仕事が終わり、「おたこさん」で麦焼酎をちびちびやりながら、「ゆず胡椒ポン酢」と「うめかつお」を食べる。混んでいたので、食べ終えると「ロメオ」に移動。過去に何度か入ろうとしたが、実際に入るのは初めて。今年から女性一人で切り盛りしているそうで、営業時間も11時30分ごろまでと短かくなった(従来は5時まで)。この日もあまり時間はなかったが、「ワイン一杯だけ」と入れてもらい、赤1杯、ホットサングリア(←美味)一杯もらう。また覗きたい。

1月某日。
すっかり「創成イースト」づいている今日この頃。一軒目は「PECOCO」へ。「美人がやっている鉄板焼きの店」と、いろいろなところで「行った方がいい」と言われ、この日初訪問。「肉わさ」と「お好み焼き(豚玉)」をもらう。関西には、町のそこら中にお好み焼き屋があり、400~500円でお腹いっぱいになるので、私も頻繁に通っていたが、札幌ではなかなか通えるお店を見つけられずにいる。自分でかき混ぜたり焼かなくちゃいけなかったり、客に食べ方の蘊蓄を垂れるような面倒くさいところではなく、美味しいお好み焼きを普通に食べさせてくれるお店。「ロイン」や「大文字」のお好み焼きは大好き。
そんなわけで、街中のお好み焼き屋と出会えて、うれしく思いつつ、「おたこさん」に移動。さすがにたこ焼きはもう入らないので、芋焼酎のお湯割とウイスキーのロックを一杯。『深夜食堂』の1巻を読む。空いていたので、店主も横で3巻を読み始める。1巻を読み終えてホッコリし、「ツバキホール」に移動。料理は終わっていたので、赤を2杯。細々とではあるが長らくお世話になっているツバキも、今年は転機の年。それぞれの道を進む2人を陰ながら応援したい。「ジゴンダス」がとても美味しかった。

1月某日。
遅めのスタートで「ノムラーノアグラ」へ。年末に初訪問し、「豊水すすきの」からの近さを実感、仕事帰りに再訪問。メニューはいろいろ気になるものがあったが、前回美味しかった「タラのブランダクイヨン」をまた頼む。自分はこういう素朴な郷土料理が好き。白2赤1。美人シェフのノムラさんはキップのいい方。tam-booさんに教えてもらったのだが、ブログが面白い。
パスタやリゾットも食べたかったが、またの機会にして、「おたこさん」に移動、「チャイナタウン」(ザーサイを載せたたこ焼きにラー油をかけて食べる。一番のお気に入り)を頬張りつつ、『深夜食堂』の2巻を読む。芋のお湯割を2杯。「豆もやし」ももらう。2巻を読み終えてホッコリし、〆にワインが飲みたくなって、まだ営業していた「ブラン」に移動、ブルゴーニュとボルドーをもらう。神様が異動した「インズ」、まだ行ったことがないので、一度是非行ってみたい。

1月某日。
この日も遅めスタートで「デスコ」へ。ふくちゃんの日記小西さんの記事に触発されて、久しぶりの訪問。メニューには北海道らしい食材を駆使した料理が並び、どれを選ぶか迷う。いただいたのは「大助のマリネのサラダ」そして「タチとネギのスパゲティ」。タチ(タラの白子)をクリームソースにしたスパゲティって、一体どんな味がするのか、食べてみたくて来た。そう言うと、「ちょうどよかった。正月からぜんぜん魚が流通してなくて、今日久しぶりにいいタチが入ったんです。」とシェフ。実際食してみると、濃厚な海のクリームソースにネギの食感とゆずの香りが調和し、これまでに食べたことのない美味しさだった。昨夏に南茅部に行ったときの話をいろいろとした。
すでに1時も回っていたので、今日は一軒で帰ろうと思ったが、つかの間の独身生活も終わりなので、もう一軒、イースト方面に戻って「おたこさん」へ。『深夜食堂』の3巻を読むつもりで来たが、この日はご機嫌な酔客がいて、読書はお預け。「キムチ納豆たこ焼き」を肴に、バーボンを2杯、3杯。酔客に問われて「3夜連続」と答えると、「札幌の人間じゃないな」と喝破されたが、実は4夜連続だった。正月休みを挟んで年末24日以降の訪問回数は8回。食べたたこ焼きの数は48個。過ごした時間はプライスレス。

ごちそうさまでした。

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2010/01/06

2010年

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
このような過疎ブログをいつもご覧いただき、ありがとうございます。m(_ _)m

昨年末、半年以上放置してきたこのブログを、久しぶりに復活させた。
このブログも設置から5年が経過し、ブログの趣旨も時とともに変わってきた。

当初は道外出身者の私が、北海道の珍しい食材、料理、産地、お店などを
覚えようと、日々の食事を記録するための覚え書き的なメモ帳だった。
この作業は、その後の北海道フードマイスターの資格取得に役立った。
匿名のブログで、読者としては、私と同じような境遇の道外出身者の
お役に立つことがあればいい、というぐらいのイメージで書いた。

ところが札幌の食の世界は思いのほか狭く、現実世界ですぐ特定され、
三食の食事をただ黙々粛々と記録するという所期の狙いは揺らいだ。
文章表現は、具体的&潜在的な読み手をより意識したものとなった。
とはいえ作るのも食べるのも素人の私に書けることなど、たかが知れている。
次第にブログを書く手が鈍っていった。

ブログをきっかけに多くの方と知り合えたのは、全く想定外のうれしい誤算。
私より遥かに飲食の世界に精通した方々との交流で得たものは計り知れない。
ブログの役割も、そうした現実世界での交流を補完するものに変質した。
北海道グルメブログコンテストで審査委員長賞を「受賞し損ねる」という楽しい事件もあった。

昨夏には長男が生まれ、ブログを書く時間も意欲もますます失いつつあるが、
また思い出したように怒濤のアップをすることもあると思う。
このブログは今後も、私の食に関するアーカイブとして維持していきたい。

今年の抱負。
今日、352日ぶりにWii Fitを引っ張り出し、体重測定をしてみると、
前回起動時から6kg増加し、未体験ゾーンを驀進していることが判明。(涙)
ベスト体重と比べると約10kgオーバーしている。さすがにまずい。
12日までの独身生活後半戦も、食べ飲み歩き三昧のつもりでいたが、
急遽取りやめ、自炊生活を送るべくスーパーで買い出しをして帰宅。
8月までに5kg落とす。

仕事+家事・育児で、自分のために使える時間は限られているから、
だからこそ自分の時間は、これまで以上に有意義に使うようにしたい。
惰性でやっていることを仕分けし、本当にやりたいことに時間を使う。
読書。英語の勉強。本当の意味で知的刺激となる種々の勉強。
筋トレ。子どもと心を通わせて遊ぶ時間。そして何より夫婦円満。(3人目??)
1年を通じてモチベーションを上手くコントロールし、去年以上にいい年にしたい。

そんなわけで、本年もどうぞよろしくお願いします。
皆さまにとっても、よい年になりますよう。

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2009/12/29

酒・肉・酒

12月某日。

9時過ぎ出陣。今日は新規開拓するぞと気合いを入れ、
前から気になっていた"Bistro 2'eme Campagne"へ。
大通で電話をし、空席を確認。勇んで店に入ると、
「バル・エスパーニャ」にいた水野さんの出迎えにびっくり。
言われてみれば、以前こちらに移られたと聞いていた。
アントレには「オマールとフォアグラのパイ包み焼き」、
メインには「エゾシカの赤ワイン煮」をもらう。
ワインは南仏を中心に赤を3-4杯。
ワイングラスが立派であることを除くと、
フランスの街場によくある安ビストロで
定食(ムニュ)を食べてる感覚そのものであり、
客にフランス滞在経験者が多いというのも頷ける。
ワインサービスの男性も向こうで3年働いていたそうで、
久しぶりにフランス(≠おフランス)の話ができて、楽しかった。
フレンチ=高級、上品、洗練、デートスポットというイメージを
繰り返すメディア情報に日々晒されている日本人には、
違和感があるかもしれないが、フランスでは(当たり前だが)、
労働者階級のオッサンも田舎の農夫もフレンチを食べる。
フランスの雑然とした匂いのするお店が札幌にあってうれしい。

精算をしていると、tam-booさんからメールが届く。
合流して向かったのは、お互い初めての「ノムラーノアグラ」。
「タラのブランダクイヨン」と「エゾシカ肉のラザニア」→「サリュ」。(つづく)
 
12月某日。
焼肉→「オニヒゲロック」→「おたこさん」。(つづく)

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2009/12/27

酒・酒・酒

12月某日。

久しぶりにD君と2人でススキノを徘徊。
久しぶりの「sushi dining 鸞」でロール寿司を堪能。
どれも美味しい。隣席にはカフェ開業を目指しているこちらの方が。
2軒目は9ヶ月ぶりぐらいの「ヴィラージュ」で一杯。
すっかり足が遠のいてしまっていたが、
美人店長の村本さんは「プルミエ」以来の馴染みなので、
すぐ和めるし、フードもなかなか充実しているし、
やっぱり居心地がいい。深夜までやってるし、
もっと来ようと思う。ごちそうさまでした。
 
12月某日。

11時半に仕事を切り上げ、「おたこさん」へ。
「ソースたこ焼き」と「まかない焼きそば」を頬張り、晩酌。
店主は、一見ロック少女のような尖った感じのする美人だが、
気取らず、ゆるく、独特のセンスをお持ちの素敵な方。
タコには似ていない。
狭い店内にひしめく客層は、店主と同世代の若い男女から、
癒しと和みとたこ焼きを求めにやってくる中高年の男性まで、
かなり広い。たこ焼きはかなりおいしい。
隅に置いてあった漫画「奇子」(手塚治虫)を読む。
近所からロールケーキの差し入れがあり、ご相伴に与る。
ケーキを私に回してくれたのは、「ハルニレ食堂」の方。
一人寂しくクリスマスを過ごす私にも、愛の手が差し伸べられる。
近日中の訪問を約束する。ごちそうさまでした。
 
12月某日。

8時半頃、「ハルニレ食堂」で晩ごはん。
定食のセットを頼む人が多いそうだが、
単品で「蒸し野菜」と「イカの柚胡椒炒め?」をいただく。
酒は白ワインを小さい方のカラフェで。
こちらにも手塚治虫の漫画が置いてある。
北海道が舞台の「シュマリ」を読む。
キリのいいところで「おたこさん」に移動、
「キムチ納豆たこ焼き」を頬張って、「奇子」の続きを読む。
暇を持て余した店主は、隣でを読んでいる。
混んできたら出ていくつもりだったが、
2時間かけて2巻と3巻を読破。
昔の日本はすごい。そして強い。
軽い疲労感に浸りながら、「サリュ」へ。
料理はLOが終わっていたので、グラッパを。
1杯目はきれいな、2杯目はくさいグラッパ。
カウンター向かいのキングことF氏と話す。
今年の「鸞」訪問数が100日超とは。脱帽。
「春さめや」→「ヴィラージュ」に移動、
カルボナーラで〆る。ごちそうさまでした。
 
12月某日。

ひょんなきっかけで、Fさんと約1年ぶりの再会。
年末につき、日曜営業中の「サリュ」へ。
サリュオリジナルの甘くないホットワインで乾杯。
温野菜のバーニャカウダ、たらこスパゲティ、他。
隣席にやってきたのは、友人のふくちゃんたち。
Fさんも社会人として自信をつけてきたようでよかった。
2軒目は日本酒バー「もろはく」へ。
浜口さんお任せで「大亀」「村祐」が登場。
すっきりした中に味わいを感じた大亀。
日本酒離れした香りの豊かさに驚かされた村祐。
日本酒の楽しさをまた少し学ぶ。ごちそうさまでした。

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2009/12/25

『おいしい札幌出張」&初ガメラ&活ナマコ握り

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12月某日。

1~2年ぶり?にCDショップに寄り、11本大人買いする。「相対性理論」の「シフォン主義」&「ハイファイ新書」がツボにはまる。懐かしい感じの、アタマがとろけそうなゆるい歌詞。ちょっとヤバい。「♪私もーやめた 世界征服やめたー 今日のごはん 考えるので 精一杯ー」
ついでに、NINTENDO DSiLLを衝動買いしそうになったが、かろうじて思いとどまった。

さて本題。

全国の小西由稀ファンが長年待ち望んできた初の単著が、クリスマスを前に発売された。
小西由稀『おいしい札幌出張~45の美味案内』、エイチエス、1000円

札幌のグルメガイドなら、書店のブースを丸1つ占拠するぐらい、すでにたくさん出ている。それらの多くには、本書よりも多数のお店の情報が掲載されていることだろう。お店の掲載数と割引サービスを重視する向きには、ホットペッパーをはじめとするフリーペーパー各誌もある。俺様ぶった切りのグルメ批評なら、ネットの世界に溢れている。

本書は、札幌の食の世界を、より深く楽しみたい人たちのための、読み応えたっぷりの「読み物」だ。「ガイド本」でもあるので、美しい料理やお店の写真もたくさん載っているが、主役は文章である。料理や食材の話、店主の生い立ち・人柄から、お店の雰囲気、楽しみ方まで、一店一店について、丁寧な取材を基に書かれた768字(×45店= 34,560字+α)のエッセイに、著者・小西由稀さんの文章の魅力が凝縮されている。

往々にして、相手を深く知り、思い入れが強くなると、文章は押しつけがましくなるものだが(私の文章がそうであるように)、彼女の文章からは、不思議とそういう匂いを感じない。
彼女の文章と、「食べ手至上」のグルメ批評を分かつのは、「作り手への愛」だ。しかしそれは、食べ手を下に置いて、作り手にスポットを当てる「作り手至上」とも異なる。作り手に思いを致すその文章は、あくまで食べ手の目線に寄り添って書かれている。食べ手と作り手、双方への優しい眼差しと思いやりが随所に滲み出ているのである。彼女の人柄、20年のキャリアに裏打ちされた絶妙なバランス感覚と豊かな表現力に、食べ手も作り手も信頼を寄せる。さらさらと書いた文章ではない。彼女だから書きえた、プロの仕事である。

出版おめでとうございます。たくさんの人から愛され、札幌の食文化、メディア文化の発展に資する一冊となることを心から願っています。
 
 
・・・そんなわけで、日々の仕事は山を越え、家族は一足先に実家に帰省。久しぶりの独身生活だ。4月入社の新人君に声をかけ、下の記事以来の「おしどり」(2回目)へ。カバンの中にはもちろん「おいしい札幌出張」を忍ばせて。

とりあえずのお通しに続いて登場したのは、ホタテ、カレイ、エビの刺身3点盛り。新鮮なホタテは、ヒモもキモもあますところなくうまい。さっそく日本酒がほしくなる。

続いて出てきたのは、旬の味「タチカマ」のあんかけ。こちらのタチカマはカマボコぽくなく、ねっとりとけていくその食感は、昔、京都で食べたことのある「かぶら蒸し」のようだ。(あやふやな記憶だから違うかも)

握りのトップバッターは、「ガメラ握り」。みんなのブログで何度も写真を見、味と食感を想像し、唾を呑み込んできた「おしどり」の看板料理で、「おいしい札幌出張」の写真もこれ。格子状に包丁を入れたアワビを一口で頬張ると、口の中に心地よい磯の香りが広がる。正直、これまで磯の香りはそれほど得意ではないと思っていたが、価値観が変わった。

カレイ、マグロ、イクラなどを美味しくいただき、最後にもう1つ、磯のサプライズが待っていた。「活ナマコの握り」だ。爽やかな磯の香りに、こりこりとした食感はアワビに通じるが、ねっとりとした食感も味わえる。海の世界にどっぷり浸って、日本酒を傾ける幸せ。ゆうさんのしゃれっ気たっぷりのプレゼンは、いつもながら客人を楽しませてくれる。〆にはサバ棒寿司を。

2軒目は最近よくお邪魔する「おたこさん」に移動し、「チャイナタウン」と「なめたけバター」のたこ焼き2種。新人君と別れ、ワインが飲みたくなったので、「サリュ」に移動するも満員御礼につき、「ブラン」へ。イブを楽しむ恋人達の波はすでに引いたあと、おひとりさま族も今宵ばかりは姿を見せず。一人カウンターに陣取って、三上ソムリエールを独り占めし、彼女並びにイエズス・キリストの誕生日をお祝いする。ステーキ・タルタルをチビチビつまみながら、マグナムの泡とブルゴーニュの赤を一杯。すべての人々に神の祝福があらんことを。

ごちそうさまでした。

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2009/06/05

天然ガキ&サバ棒寿司

東京在住の兄が仕事で来札。半年前に来たときは「鮨処 有馬」に行った。岩倉具視の子孫という方がいて面白かった。その前に来たときは家族で「鮨一」へ。特大のボタンエビにとにかく感動した。

今回は日帰り。最終便に乗るため7時半には札幌駅に着く必要がある。どこに行くか。5時台からやってる北海道を味わえるお店。私のおもてなしの定番「こなから」(17:00-)は、運悪く満席。札駅北口の鮨店も評判いいみたいだけど、何せ自分で行ったことがないのがネック。

あれやこれやと考えながら、いつものように終電間際、腹を空かせて「サリュ」に滑り込む。左手にはぴょんさん、右手には「おしどり」夫婦。「おしどり」ゆうさんとはススキノに移転されて初めて。一瞬、別の人に間違えそうになる(スンマセン)。プレオープンにも行けず、早く行く機会を作りたいものだなあと思いながら、取り急ぎ、3種類の貝のソテー、シャコとアスパラのパスタを平らげる。ワインを何杯かグビグビと飲む。

少しお腹が落ち着いたところで、まりこ先生にそれとなく相談。「言ったら絶対開けてくれるよ。頼んでみる?」とのお言葉に甘えて聞いてもらうと、「まりさんのためなら、2時でも3時でも!」との力強い返答。さすがゆうさん。5時過ぎで予約し、心も晴れて帰宅する。

そして翌日、120分の「るるもっぺショー」は驚き、感動の連続だった。
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店に入るなり目に飛び込んできたのが、この天然ガキ。携帯画像では特大ぶりが全く伝わらないが、日頃目にする養殖ガキとはケタ違いの大きさに圧倒。浜に打ち寄せてくる天然物で、7-8年物ではないかとのこと。兄のはこれよりさらにもう一回り大きい。食べてしまうのが勿体なく思われるが、えいやと口に放り込むと、口の中いっぱいにカキの旨味が広がる。一品目にして「ああ今日ここに来て成功だった。」の境地に。

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こちらがカメラ(携帯)を構えると、クロマグロ(シビ)の頭と中骨を出してくれる。さながらマグロ解体ショーだが、これも留萌の海で上がったもの。中骨から削いでもらった「中落ち」をチビチビ食べていると、ビールより日本酒が恋しくなってくる。

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歯ごたえのあるホタテ。ヒモをこんなに美味しいと思ったのは初めてだと思う。ホタテは鮮度がよいと剥きやすいらしい。

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シャコをルイベで。これもはじめての食感。塩味が利いていて美味しい。

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美しいクロガシラの握り。口の中での弾力がすごい。

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サケの仲間2種。草食系なヒメマス(チップ)と肉食系なサクラマス。

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ここでお吸い物が登場。具はゴジラ海老。旨い。

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ホッカイシマエビとタコの握り。タコは柔らかく噛みやすい。

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様々な「おしどり」レポートを読んで一番食べたかったのが、このサバ棒寿司。想像とは全然違って柔らかく、口の中で溶けていく至福の味。ファンが多いのも頷ける。隣の干しタコマンマも酒肴にぴったり。

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ウニ、いくら、カジカ。ウニ大好き。

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コースの〆はホッキの握り。中の汁をとっておいて焼きシャブにしたもの。私は甘くどいホッキはあまり得意でないのだが、このホッキは香ばしくて美味しい。最高!!ヽ(`д´)ノ

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本〆は私の一番の大好物で。クロマグロの赤身を軽いズケをいただく。

酒は国稀の本醸造(赤ラベル)と暑寒美人を。新酒本醸造原酒もオマケで少々。。。
このあと野暮な会議に顔を出さなくちゃいけないというのに飲み過ぎた。(笑)

北海道の食について、いろいろ食べてきたつもりになってたけど、まだまだすごいものがあるのだなあということを思い知らされた。自分なんてまだ全然食べていないのである。ブログを始めた頃の、忘れかけていた初心を思い出した。

洗練された鮨を求めるなら、札幌には他にもいいお店はある。でも、産地と鮮度にとことんこだわった、地方の漁師町の心意気をたっぷり感じさせてくれる「おしどり」は、素晴らしい。そして楽しい。またいろいろな人を連れて行きたいと思った。
父上、母上、兄弟で贅沢してスンマセン。m(_ _)m

会議後は、ススキノに興味津々の後輩君を連れ、三上さん復帰初日の「ブラン」に赴き、改めてご挨拶。白を一本開ける。後輩君の「日本酒は自信あり」の声に応えて、「もろはく」に移動。2年半ぶりにもかかわらず、浜口さんは私の事を覚えてくれていて感激。美味しい日本酒を2杯いただき、改めていいお店だと思った。ごちそうさまでした。

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2009/05/27

ホワイトアスパラ&ミルクラム祭り@ラ・サンテ

はじまりはじまり。
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乾杯は山崎ワイナリーの美発砲、ピノノワール。ホワイトアスパラとウニのスープ。
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ピンぼけ失礼。マリネからソテーへ。
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トキシラズとソースの合わせ技の妙。そして・・・
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塩竃焼き。1年間、待ちに待ったお楽しみ。
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1年前に食べて感動し、今日また食べて感動再び。
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選手交代。ミルクラムのいろいろな部位。とろとろの脳みそ。
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ミルクラムのお肉。十勝の赤ワインの美味しさも新鮮なおどろき。
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メインは大人の羊。最高に美味い。ボリュームも満点(男子仕様)。
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こんな素晴らしい料理を堪能できるのも「ゆきちゃん」のおかげ。おめでとう♪

北海道に来てよかったと心底思った3時間。ごちそうさまでした。

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2009/04/29

豚とキャベツの重ね蒸し

私のススキノ人生の原点とも言える「ちゃぼ」店長Sさんが寿退職されることになった。仕事関係の人と「ちゃぼ」西口店に立ち寄ったところ、たまたまSさんが入っていて、その話を伺った。しかもこれまた偶然、Sさんがまだ「きくぼう」にいらした当時、私を初めて「きくぼう」に連れて行ってくれたKさんが来ていて、数年ぶりの再開。不思議な縁である。ともあれとてもうれしく思う。いつまでもお幸せに。

そんなわけで前回2月以降の外ごはんと言えば、いつもの「カンティネッタ・サリュ」→「春さめや」の他は、「KOPITIAM」→「Village」(送迎会)、「comme chez moi」→「祥瑞」(送迎会)、「しろ」→「BOZU」(祭り)に、「サリュ」後に流れて行った「sushi dining 鸞」(昨夏以来4回目?やっぱ大好きだ)、「ロイン」(初。お好み焼きまた食べたい)、「いそちゃん」(初。深夜の満腹アフター)ぐらいのお楽しみ。「おしどり札幌」のプレオープンにも行けなかった。残念無念なことである。

話は全く変わるが、世の共稼ぎ育児世帯は日常的な家事・育児をどう回しているのか。気になるところだが、うちはこんな↓感じで回している。いや、最初は全然うまく回らなくて、互いに口を挟み合い、イライラしてケンカになり、無意味にエネルギーを浪費したが、ようやく落ち着いてきた感じ。週1回の家事代行サービスの利用は、心にゆとりを与えてくれている。もっとも2人目がうちにやってきたら、この程度の家事量では済まないだろう。いよいよ年貢の納め時か。(aが生まれた時も同じことを書いたような気もするが。)

【朝の部】                       【夜の部】
料理・・・A                       保育園迎え・・・A
ゴミ捨て・・・N                     料理・・・A
aに食べさせる・・・A、N               aに食べさせる・・・A
食器洗い・・・N                    aの風呂入れ・・・A、N
洗濯・・・A                       aの歯磨き・・・A、N
洗濯物畳み・・・N                   aの寝かしつけ・・・A
風呂洗い・・・N                    洗濯・・・A 
掃除(週1-2)・・・N(+週1家事サービス利用)  食器洗い・・・N
保育園連絡ノート記入・・・A             部屋の片付け・・・N
トッドク注文票記入(週1)・・・A        
保育園送り・・・N

料理よりも後片付けの方が大変でしょと言ってくれる人もいるが、料理ほど頭を使わなくていいので気楽なものだ。キッチンがピカピカに片づいていれば、Aも仕事の後でもやる気を出して、いろいろ工夫して料理してくれるので、それがインセンティブになっている。惣菜や冷凍食品は食べたくないし、aにも食べさせたくない。そんなわけで相変わらず料理に関してはノータッチ状態が続いている。

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そんなある日の夕食は、「えりも短角牛とゴボウの煮物」、「キャベツと豚肉とトマトとチーズの重ね蒸し」、「ブロッコリーとエノキの味噌汁」、「ごはん」。

牛ゴボウはビールとごはんが進むしっかりめの味つけ。牛肉は噛みごたえがあって、噛めば噛むほど味が出てきてうまい。

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「キャベツの重ね蒸し」を切るとこんな具合。枝元なほみさん『圧力鍋の絶品おかず』に載っていた「キャベツと豚肉の重ね蒸し」をアレンジしたのだそうで、イタリアンな彩りが見た目にも美味しい。もちろん食べても美味しい。味つけは優しい。ビールとごはんがさらに進んだのは言うまでもない。ごちそうさま。

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